「子なし夫婦と子あり夫婦ならどちらが幸せなのか?」という疑問を私が持つようになったのは、子供が生まれて旦那と不仲になってからでした。
もちろんこんなことは比べることでもないし、比べてはいけないのはわかっています。
ですが、この疑問だけを聞いたら「子供がいる方に決まってるでしょ」と思う人が多いかもしれません。
そんな私も結婚する前は「絶対に子供は欲しい」と思っていたし、それは結婚してからも同じでした。
そして「子供という夫婦の愛の結晶が生まれれば、夫婦関係はもっとうまくいくだろう」と思っていたのも事実。
だけど、実際に子供を産んでからは「それは100%とは言い切れない」と知ったし、「夫婦仲としては考えるとどうなのか?」と考えるようになったのです。
そんな自分の経験も踏まえながら、私の友達の子あり夫婦・子なし夫婦を比較しながらこの疑問について書いていきたいと思います。
子なし夫婦と子あり夫婦ならどちらが幸せ?私の周りの夫婦を比較してみる
そんな私が子供を産んで抱いた「子なし夫婦と子あり夫婦ならどちらが幸せなのか?」という疑問を、私の周りの夫婦を比較して考えていきます。
(もちろんいろんな夫婦がいるので、全てがこのケースに当てはまるとは限りませんので「ふーん」と読んでもらえれば幸いです)
ケース① 子供がいる友人夫婦
私の友人夫婦には子供が1人います。
その夫婦が付き合っている頃から話はよく聞いていたし、実際に彼氏(のちの旦那)とも何度も会わせてもらったこともあるのでよく知っていました。
その夫婦は結婚前から鬱陶しいくらいにラッブラブでした。
彼も彼女をとても大事にしているし、大好きなのが伝わる。
そして彼女は過去の恋愛は散々で男運がないような子だったけど、その彼を紹介された時「あ、この人と絶対に結婚して欲しい!」と思ったくらい、私が見てもいい人だと思ったのです。
その後、2人は3年半の交際を経て結婚。
結婚式も盛大に行って、友人の幸せそうな笑顔と花嫁姿を見たときは「あー本当に友達幸せそう。この人と出会えて良かったね」と心の底から思いました。
そしてすぐにその夫婦から「子供ができた」と報告を受けた時は「まああれだけラブラブだったら一瞬で子供もできるわな」と他の友人たちと話をしていたほどでした。
ですがその友人から「悪阻もおさまったから会って話聞いてよ!」と連絡が来てことで久しぶりに会ってみると、彼女はものすごく暗い表情をしていたのです。
ラブラブだった夫婦が妊娠を機に夫婦仲が悪化
その友人から話を聞いてみると、あんなにラブラブだった夫婦仲は妊娠を機に一変したというのです。
彼女が言うには、自分は妊娠を機に心が母になっていくのに対して、旦那は父親としての自覚が全く芽生えず自分に対しての気遣いも配慮も何もなく、それが毎日ものすごくイライラさせられるということでした。
具体的に言うと、妊娠中の旦那へのイライラはこのようなことでした。
1, タバコと酒を一切やめない
友人もその彼も大のお酒好きで、2人とも喫煙者でした。
そんな彼女は妊娠を機に大好きだったタバコとお酒をピタリとやめたものの、彼は一切やめず、家でもお酒は相変わらず家でガブガブ飲んでいたそうです。
(タバコは妊娠中の嫁のことを考え家の中で吸わなくなり、吸うのはベランダだったそう)
最初は彼女も我慢をしていたものの、それが毎日のように続き怒りが爆発。
「私だって本当はお酒飲みたいんだよ!私すごい我慢してるんだから家では飲まないでよ!」と旦那に言うと「疲れて仕事から帰ってきたのに俺は酒飲んじゃいけないのかよ?リビングで飲んじゃいけないならじゃあ家のどこで飲めばいいんだよ?外で飲んだら飲んだで金かかるって文句言うだろ?」と言い、結局子供が生まれるまで家のリビングでほぼ毎日、彼女の前でお酒を飲み続けたんだそう。
彼女は大好きだったお酒が飲めない中、目の前で毎日のようにお酒を飲まれ、さらにその空き缶を片付けるのは彼女・・・という生活にものすごくイライラしていました。
2. 専業主婦の妊婦を暇人扱い
彼女の旦那さんの仕事は朝早くて帰りが遅く、朝の7:30には家を出て帰りは23時頃だという。
一方彼女は体を動かす仕事をしていたため、妊娠を機に仕事をやめ専業主婦をしていました。
そんなある日、旦那が「あー疲れたー」と帰ってきたので、「お疲れ様。私も今日悪阻が今まで以上に酷くてほとんど横になってたよ。何度も吐いたし」と一日の出来事を話すと
「いいよなー家でゴロゴロできる人は」
と言ったんだそう。
それにカチンときた友達でしたが、その後も旦那は日々の仕事のストレスからか「毎日家にいるだけの人はいいよな」「悪阻の中家事が大変だとか言うけど、一日中働いてるわけじゃないだろ?横になって休むくらいの時間があるんだから俺よりマシじゃん」「俺も一日家でゴロゴロしてたいわー」という発言を度々するようになったんだそう。
彼女は必死に体調不良の中家事をして旦那さんのために毎日料理を作っていたのに、それでも「家にいる=ゴロゴロしている=何もしていない」ということを度々言われたんだそうです。
結果、子供が1歳になる前に離婚
結局この夫婦は、子供が生まれて1年ちょっとで離婚をしました。
理由は上に書いたようなお互いを思い合えない行動や発言が増えたから。
(本当はここに書くと長すぎて誰も読まなくなるくらいに旦那への愚痴はたくさんあった)
子供が生まれてからも喧嘩が絶えず、彼女は何度も実家に帰ることがあったそうです。
また、最後は話し合いにもならず、結局離婚調停を経て離婚をしました。
彼女曰く「子供ができていなかったら離婚はしていなかった」
そんな彼女は、離婚が決まった時にこんなことを言っていました。
「私たちは妊娠がわかった時、本当に嬉しくて抱き合って喜びあった。
だけど妊娠を機に何かが変わっちゃったんだよね。
今まで本当に大好きで『この人しかいない!』と思って結婚した相手だったのに、妊娠を機に気持ちがすれ違っちゃったというか、私は少しづつ母親になっていっているのに、旦那は『男』のままだった。
家にいるときは育児も協力してくれたし、子供のことも可愛がってくれたし、父親になろうと思ってくれてたんだと思うけど、実際は父親のステージにはいない感じがした。
多分、私たちは子供がいなかったら離婚していなかったと思う。
もしそれでも結果離婚することになったとしても、こんなに早く離婚してなかったんじゃないかなって思う」
子供は愛の結晶。
夫婦がお互いを愛し合う行為で出来たはずなのに、子供ができたことで少しづつすれ違っていったこの夫婦。
もちろんお互いにとって子供は可愛いし心の底から愛してるはずだし、子供に罪は1ミリもない。
だけど彼女の言葉通り、もし子供ができていなかったらこの夫婦の結婚生活は今もまだ続いていたのかもしれない。
ケース② 子供ができない友人夫婦
私の友人には、子供ができない夫婦もいます。
その友人は友人と呼んでいいのかはわかりませんが、学生時代のバイト先の先輩でした。
だけどお互いに結婚した今でも定期的に会っているし、LINEでも近況を報告し合っている仲。
その友人は、私よりも9歳年上なのでいわゆるアラフォー女性。
結婚は24歳の時で早かったものの、旦那さんも友人も仕事が楽しく33歳頃まで子供を意識しなかったんだそう。
そして「そろそろ子供が欲しいね!」と旦那さんとも話をし、妊活をしてみることに。
ですが、なかなか子供に恵まれなかったそうです。
その後、夫婦で病院に通い不妊治療に専念をしたものの、不妊治療を4年ほど行っても子供はできなかったことで、この夫婦は子供を諦めました。
二人で仲良く過ごす方が私たちには合っている
そしては不妊治療をやめてしばらくしてからその友人と会うと、こんなことを言っていました。
「子供はものすごく欲しかった。
旦那さんもすごく協力してくれたし、旦那さんをお父さんにしてあげたかった。
だけど、不妊治療をしてみて『私たちには二人だけで生きていくほうが合っているってことなのかな』って思うようになった。
お互い不妊治療中は辛かったけど、不妊治療をして夫婦で協力することも増えたし、悲しみもたくさん共有してきたからものすごく絆が深まった。
それに不妊治療中は『私はこの人が大好きだ』って何度も思った。
子供がいないならいないで死ぬまで自分の時間を楽しめるし、行きたいところにも行ける。
『ずっと二人で仲良く過ごすということが私たちには合っているのかもしれない』って思うようになったし、これからも私は旦那さんとずっと二人でいたい。」
彼女の場合、子供には恵まれなかったものの「二人だけの生活を楽しむ」という気持ちに切り替えてからは、彼女のインスタはエンジョイ写真ばかりが載るようになりました。
その投稿の中には女友達との海外旅行の写真、ランチをした写真、イベントに行った写真なども載っていますがが、旦那さんのインスタ登場率が異常に高い。
旦那さんと仲良しの写真だけでなく、インスタの文章には「今日は旦那さんが◎◎へ連れってくれた♪いつもありがとう」と旦那さんへの感謝の言葉まで載っている。
この夫婦は現在結婚15年になりますが今でも本当に仲が良く、子供ができなくたって「この人が一生いればいい」と思っているんだそう。
ちなみに彼女は旦那さんのことが好きすぎて、旦那さんよりも自分の帰りが早いとずっとベランダから駅の方向を見て、旦那さんの帰りを待っているんだそうです・・・
(そんな気持ち羨ましい・・・)
夫婦の形は様々だけど「子供がいるから夫婦仲がいい・幸せ」というわけじゃない
この2つのケースの夫婦の話はあくまで一例です。
全ての子あり夫婦がこのように離婚に発展することはないし、全ての子なし夫婦がラブラブというわけでもない。
だけど言えることは、夫婦の形は様々で子供がいる夫婦だっているし、いない夫婦だっている。
子供が欲しくてもなかなかできない夫婦もいるし、子供が欲しいと思っていなかったのにぽろっと妊娠をする夫婦だっていれば、「あえて子供は作らない」という夫婦だっている。
そんな中、子供がいる夫婦はなぜか幸せそうに見える傾向がある。
だけど蓋を開けてみれば「子供がいるから夫婦仲がいい」「子供がいないから幸せじゃない」ということは絶対にないのです。
実際に私も子供ができてから旦那への嫌悪感が増し、夫婦仲が一気に悪化したことも事実。
子供ができたら「親」として体や心が先に変わるのは妻で、その後遅れて夫が親になろうと階段を登ってくる。
その温度差で子供ができたことで夫婦仲が悪化するパターンはよく聞く話だし、いざ育児が始まると子供中心の生活になるため夫婦は男女ではなくなってしまう。
もはや子供が生まれると、夫婦は男と女から「子供を育てる二人組」くらいの関係になるのです。
そう考えると「夫婦関係を良好に保つ」という面だけを考えると、ずっと恋人同士のままでいられるのは子なし夫婦なのでしょう。
もちろんどちらが幸せ・不幸せ、勝ち・負けでもないですし、全ての夫婦がこのパターンに当てはまることはないですが、確実に言えることは子供ができると夫婦関係は「男と女」から「父と母」に変わる。
だからこそ「夫婦仲(男女関係)を維持しながら子供を育てるのって難しい」。
これに尽きます。